金額、銀行ローンについて
注目すべきはログ材の太さです。
6段しか積んでない?
屋根と電線で見づらいのですが、確かに6段です。
他のログハウスの画像と比べてみるとよいと思いますが、おおむね10〜12段が普通。太めの物件が多いかな、と思う埼玉県N建設や栃木県B社でも8段です。
これはK社のブログに載ってたので、建築地の市町村名だけは分かっていました。実際どんな建物なのか見たくて、その市町村へ行きウロウロ・・・なかなか見つからず何回か通いましたが、見つけた時は嬉しかったですね。
そしてこの太さが心に残りました。
圧倒的な太さ。
小学校の修学旅行で奈良の大仏を見て、単純に"すげ〜"って言ってた時と同じレベルです。"すげ〜"が"太ってぇ〜"になっただけ。
でも人間も自然界に入れば、昔の生存本能がよみがえり、より大きなもの、より強いものは感覚的に分かるはずです。それが、山や海などの圧倒的なスケールになると、自分の小ささを知り、謙虚になり、やがて信仰心にまで発展することもあるでしょう。山岳信仰の原点はまさにこれなのではないでしょうか?
では本題へ。
一般的に家を建てるには、土地があり、建築業者が決まり、お金を工面する必要があります。
そこで今回はお金についてです。
主にログハウスを建てるのにかかるお金と、銀行ローンについて書きます。
ログハウスを建てるには、いくらお金がかかるのでしょうか?
もちろんそのログハウスの立地、計画、仕様によってピンキリなのですが、おおよその目安があります。
愛知県Y社にお世話になり、いろいろと建築実例を見せてもらっていた頃にもらった資料の中に、金額の目安が書いてあるものがありました。
その資料は今はもう無いのですが、記憶を辿ると・・・
マシンカットログハウスは2500〜3500万円
ポストアンドビームは3000〜4000万円
ハンドカットログハウスは3500〜4500万円
くらいだったと思います。
記憶の正確性への自信具合として、工法ごとの金額順はこの通りで間違いありません。また、ハンドカットログハウスの最低価格もこれで自信あります。なにしろハンドカットログハウスしか興味無かったので、ほぼそこしか見てなかったので。
また金額の目安としては、夢丸のバックナンバーを見てもらうのもかなり参考になります。
ただし、ここには総額で載っていない可能性があります。内訳の分け方が夢丸流に統一されているので、その内訳に該当しない費用が省略されているのです。土地造成費用などは入ってません。都市部の分譲地なら考えられないことですが、ポツンと一軒家的に田舎の山の斜面や、原野の森の中に建てるような場合、土地造成にかなり費用がかかります。あと、水道管を引くのも高いです。電線を引くのは電力会社がやってくれますが。私が依頼したC社の方も、"夢丸のあの物件は金額おかしいよね。あんなに安く済むハズないんだけどなぁ。"と言ってたことがあります。
余談ですが土地を選ぶ時は、造成費用と、上下水道を引くのにかかる費用も確認しておくとよいでしょう。分譲地は全て揃った上での金額ですが、分譲地でない場合は注意が必要です。上水道は、ログハウスを建てるような田舎の場合、本管が埋まっている道路から土地までの距離が短い方がいいです。遠い場合はその分費用がかさみます。下水道は整備されていることは少なく、ほぼ浄化槽になるでしょう。浄化槽については設置費用に補助が出る自治体が多いようです。
ちなみに私の土地は田んぼを宅地にした所を含みますが、不動産会社が開発計画を立てて、農地転用し、造成・上下水道整備を終えた後に販売していましたので、都市部の分譲地並みに条件がよく、すぐに建物が建てられる状態での金額でした。追加費用の発生はほぼ無い状態です。地盤調査の結果がどう出るかが心配でしたが、河岸段丘の一番上・山際にあたる場所なので、むかし川に削られてから風雨に晒されて、ある程度固い地盤になっているだろうと想定していました。現在の川はかなり離れて、標高で見てもかなり下を流れており、山際から川が離れて現在の位置になるまでかなりの年月を要するだろう、と。土砂災害で上に柔らかい土が乗っている可能性も考えましたが、地盤調査で強度が出たことで安心しました。
ちなみに前に田んぼとして使っていたことは地盤強度にほぼ影響はないです。実際に私の土地でも強度が出てますし、不動産会社や建築業者の方々も同じ見解でした。"土地の表面から深さ1mくらいの話だし"という具合です。
この脱線話は土地選びのブログで書いた方がよい内容でしたね。
金額について話を戻しますが、ログハウスを建てる時は、やはり相応のお金が必要です。はっきり言って、一般住宅よりは高いです。その中でもハンドカットを選べば尚更です。
ここで、"うちは無理だ。そんなお金出せないし。"と諦めてしまうのは簡単です。
私も一サラリーマンの身、このブログを読んでいる大部分の方々と経済状況は大差ないでしょう。
しかし、ログハウスは建てられます!
そもそも人間なんて単純なもので、必要だと思う物には結構なお金を出すものです。趣味の物、旅行費用、車など、自分が価値を認めた物なら高くても買っているハズです。私の場合、その出費先が家だっただけのこと。その後の暮らしを考えた時、自分の心が豊かになると思えたので自分のお金を優先的に家に割り振っただけです。不足しているお金は銀行で借りて、それでも足りなければDIYで、と割り切っています。
ようは、本気でログハウスが建てたいのかどうか。
お金の面で、私も不安が無い訳ではありません。
しかし上記のような考え方ができるかどうか、性格的なこともあるかもしれませんが、後押ししてくれた2つの言葉をご紹介します。
"諦めたらそこで試合終了だよ。"
小中学生の時スラムダンクに影響を受けて、毎日バスケをしていた時期がありました。本気でバスケをし、毎日努力をしても超えられない壁がある。とてもいい言葉で、たまに引用されるのですが、自分がそういう心理状態の時だと響き方が違う。本気でログハウスを建てたいと思っている方なら、この言葉が響くハズです。
もう一つはこのブログで何度も触れている本、エコロジカル ログビルディングからです。
"思い描く家を実現するにはもちろん予算というものがついてまわるが、自分がどうしたいのかをはっきり決めて、それに合わせて予算を組む。予算に合わせて夢を削っていくのではない。"
これは細かい説明不要ですね。
この本自体がセルフビルダーへの応援メッセージみたいなものですが、最後の一文にはやられました。
逆に、これでも諦める気が起きるなら、そのまま諦めた方がいいでしょう。きっと、建てた後にも後悔するに違いないです。
よく聞く話が、ハンドカットで検討していたけれど、予算が厳しいからマシンカットにしました、っていう話。
最低価格で価格差1000万円。
それでハンドカットを諦められるのですね。そういう方はマシンカットで正解かもしれません。おそらくメンテナンスも楽になって良かった、と内心は安心していることでしょう。
私は"その1000万円分、DIYしますので、建築途中でもそのまま置いといて下さい。"と思っています。
少し辛口になってしまいましたが、後半は銀行ローンについて書きます。
次のブログに移ります。