ハンドカットログハウス建築日記

HAKUGINは静かに暮らしたい

ハンドカットログハウス建築日記

間取り決めについて その①

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画像は、とある別荘地に建つログハウス。画像が見づらいですが、よく見るとアーチカットをくぐった後に玄関があるようです。(画像が暗いため、拡大してもアーチカット部分しか見えなくてスイマセン。奥の玄関扉までは見えません。)

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こちらの画像も同じく、アーチカットをくぐった後に玄関があります。(こちらは玄関扉までハッキリ見えますね)

もう一つ変わり種を↓

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こちらもアーチカットと玄関の組み合わせは共通していますが、アーチカットが猫に見えるよう加工されています。

 

アーチカットをくぐった後に玄関。これも私が取り入れた構造の一つです。

猫じゃないですよ(笑)

ちなみにオーソドックスなログハウスの玄関はこんな感じ↓

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ログ壁をくり抜いたところに直接玄関扉を付けるのが普通です。

でもなんか味気なく思えませんか?

 

アーチカットを造ることはログハウスの醍醐味の一つですが、木口を露出させる事のメリットが大きいことは以前のブログで触れました。

従って、私の家の間取りを決める際にはアーチカットを一つでも多く造ることを考えました。はじめの3つの画像はアーチカットの数を増やす上での一つの方法を教えてくれます。

普通アーチカットは家の内部のログ壁に造ります。しかし、家の外回りになるログ壁にアーチカットを造り、玄関扉を少し奥の内壁に造る。そうすることで、アーチカットを一つ増やすことができます。ただし、アーチカットが家の外にあるため、調湿効果と香りはあまり期待出来ず、見た目の満足とポーチを造れることがメリットです。

デメリットもあります。

まず、家の内部の面積が減ります。

ですが、ログハウスとして重要なことはログ材に対する影響です。外部の木口は雨に濡れた時などに水を吸いやすく、腐れの原因にもなるので、無闇に外部ログを切ってはいけません。玄関ポーチのための屋根を大きくかけるなど、対策が必要です。

 

 

では本題へ。

今回は間取り決めについてです。

 

ログハウスにおける間取りを決める時の原則と、決める順番、私がどうしたか、などをなるべく分かりやすく、今後ログハウスを計画する方が参考になるように書いていけたらと思います。

この間取り決めについてのブログは長くなりそうな予感がしますね。従って、何回かに分けたいと思います。

 

家造りにおいて、一般住宅でも間取り決めは一番楽しいところですよね?

ログハウスでも同じです。

何十回も平面図を書いては、考え込む。

自分の希望を優先したら?と数パターン書いてみる。

土地探しで新しい候補地に出会えば、そこに合うプランニングは?とまた数パターン書いてみる。

別の視点からはどうか?などなど、時間が過ぎるのはあっという間です。

また私の場合は、取り入れたいことが多過ぎて、取捨選択・優先順位付けに伴う苦痛がありました。

ログハウス建築を決意してから、土地探しに時間がかかったので、その間にいろいろと考えたり、調べたり、実際に見に行ったりして、これはいい!と思えるプランがいっぱいたまりました。

しかし、それらは引き出しの一つ一つとしてしまっておき、アラン・マッキーの教えのもと、その土地その環境に合った家にすることを目指して、いざ土地が決まった時の選択肢とすることにしていました。

今となっては使わなかった数々の引き出し達。いつかそれら一つずつだけを使った、個性的な、コンセプトの明確な家を作ってみたいものです。

また、実際は間取り決めも後半になってくると、希望と予算のせめぎ合いとなり、苦痛も伴いますが・・・

今はそれは置いといて。

 

 

ログハウスの間取りを考える時に原則となるのが、①周りの環境にどう合わせるか・利用するか、②ログで囲まれた区画を何個作るか、③各区画の大きさ、そして④隣り合った区画をどう繋げるかを決める事です。

①については、周りの環境といっても色々な要素があります。

これらはその土地ごとに異なるものですが、主に自然環境の面では、景観、日光の当たり具合、風配図によって把握した年間平均の風向き、などです。

特に私の場合は景観が最優先なので、その土地内をくまなく歩き回り、土地内でもどこからの景観が一番いいのか、一階の高さではどんな景観になるか、二階の高さからはどうか、電信柱や電線の位置は邪魔にならないか、周りの家は景観の邪魔にならないか、周りの空き地は今後家が建ちそうか、などなども考慮しました。

そういえば、土地購入を決めた時、不動産会社の人がサラッと渡してくれた土地開発計画図(私が購入した土地は、不動産会社主導で田んぼを分譲地にした所でした。農地転用とともに土地開発計画というものも事務処理的にあったようです。)に、電信柱を新しく立てる位置が書き込んでありました。それが凄く邪魔になりそうな位置に・・・聞くと、まだ位置変更可能ということで変更してもらいました。こちらから聞かなければ、そのままになっていたところでした。

また、風向きもかなり重要になります。基本的に東西南北全ての面に窓、または開口部を設けて通気を図りますが、自然の風を最大限使うことで、冷暖房費の節約になります。

夏の暑い季節がつらい地域は、夏の風向きを知り、それを取り込むようにする事で、暑さが軽減されます。また、屋根のかけ方で夏の直射日光を遮るようにする事も出来ます。

冬の寒さがつらい地域は、冬の風向きを知り、それを遮るようにする事で、寒さが軽減されます。また、屋根のかけ方で冬の直射日光を取り込むようにする事も出来ます。

屋根のかけ方は、計算上うまくいくように出来ます。夏は太陽の軌道が高いので、上から陽が差します。冬は太陽の軌道が低いので、横から陽が差します。これを利用して、夏は上からの陽を遮り、冬は横から差す陽を取り込むよう、屋根の出の長さを計算出来ます。

ちなみに私としては、ログが無塗装なので夏も冬も陽を遮りたい、というのがあったので、その事を考慮する事も無く、なるべく屋根を出してもらいました。

また、人工的な環境要素としては、取り付き道路から玄関・駐車場または車庫までのアクセス、周りの家の位置とそれらの家の玄関・窓・勝手口などからの視線が気にならないか、上下水道を新たにひく場合は本管からの距離が長くならないか、なども考慮します。

②についてはログの組み方に関係するので、上から見下ろした時の形から口の字型、日の字型、目の字型、田の字型などに分かれます。ログで囲まれた区画数はそれぞれ順に1個、2個、3個、4個となります。田の字型の一区画を欠いてL字型にすることもあります。その場合は区画数は3個です。もちろんこれ以外のログの組み方もありますが、複雑な組み方はここでは省略します。

ここで各区画に何を当てはめるかも、おおよそで考えておきます。オーソドックスにいくならば主にキッチン・ダイニングで一区画、リビングで一区画、風呂・トイレ・洗面台などの水周りで一区画、個室又は寝室又は和室で一区画の四つに割り振ることが多いようです。区画が四つ無い場合には、どれかを無くすか、どれかを二階へ廻すか、一区画に2つ以上の役割を持たせるか、などをしてプランニングしていきます。

③については、区画の大きさを決めることで区画内の面積が決まります。ログ材の長さも決まります。

ここで注意するのは、ログ材の長さをメートルで決めていくため、坪や畳では考えないという事です。換算はすぐにできますが、坪単価という考え方や、何畳一間という部屋の造りにはならないため、計画は換算もすることなく進んでいきます。

もう一つ注意したいのは、丸太の中心線で長さを決める、という事です。丸太は平均直径が30cm以上はありますから、中心から15cmは室内側に出ています。膨らんでいる所と凹んでいる所とありますが、一番膨らむ所・丸太の直径が最大の所で考えます。家具を置く場合に壁に寄せても一番出ている所に当たってしまい、それ以上寄せることはできないからです。

従って、その分有効面積が減ります。丸太の太さは均一ではありませんから、中には平均よりも太い所もあるし、細い所もあります。

これらの事を考慮した上で面積には余裕を持ってプランニングするのが原則です。

また、構造計算が不要なログ区画内面積は30平米以内です。一区画がそれ以上の大きさになると構造計算が必要になりますので、金額がUPします。ログハウスメーカーさんは何も言ってこなくても、メーカーさんの経費はかかる訳ですから、見積もり又は契約書のどこかに反映させているでしょう。私も一区画を6m×5mとしたのも構造計算を省くためです。

④については区画どうしの繋がりをどうするか?という事です。

ログハウスは基本的に部屋を壁で区切るとか、部屋の間を移動する廊下などは考えないため、壁をくり抜いて開口部とし各区画どうしを直接行き来できるように考えます。この開口部をアーチを描くように加工するアーチカットはログハウスの醍醐味の一つです。

開口部の場所・大きさを決めて、アーチカットにするのか、単純に四角く切るのか、扉を付けるのか、などを決めていきます。②で大まかに決めた、各区画の役割がハッキリしていれば、これは決まりやすいでしょう。キッチン・ダイニングとリビングの間の開口部はなるべく大きく、見栄えのするアーチカットを施すのが通例です。

 

その②に移ります。

 

 

 

ログハウスの圧迫感って何?

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二枚の画像はログハウスの中、キッチン部分です。

共通しているのはキッチンの上に二階があり、それ以外の部分は吹き抜けになっていること。

キッチンが吹き抜けに近いと、キッチンに居ながら、視覚的な高さの開放感があり、明るさもあります。

この雰囲気をうちにも採用したいと思いましたが、一つ気になる点が・・・

二階から落ちてくるホコリです。キッチンが近いとなおさら気になります。

柵のところにホコリが落ちないよう板を付けようかな?

でも雰囲気を損ねないかな?

まだ思案中です。

 

 

では本題へ。

今回はハンドカットフルログの圧迫感についてです。

 

ハンドカットのフルログは丸太のまま、木を横積みにして壁を造ります。

従ってその表面は平らではありません。丸く膨らんだり、へこんだりしています。

人によってはその膨らんだ部分から圧迫感を感じる事があるようです。

これは私は全く気にしていませんでした。

妻が気にして聞いてきたので、そこが気になる人もいるんだなぁ、と気付いた次第です。

そもそもハンドカットのフルログを選ぶような人は、ハンドカットのデメリットが気になりません。

圧迫感なんてもってのほか、だってその丸太のデコボコがいいんでしょ?という感じです。

それが気になって迷っている方々はハンドカットのフルログはやめたほうがいいでしょう。掃除も大変ですから。(丸太の上半分だけホコリが付着します。)

妻の場合は、圧迫感を気にしていますがログハウスに住みたいと自分から言っていただけあって、ハンドカットのフルログ自体には賛成です。そこに迷いはない(ハズ?)です。

ただし、"明るい広い空間がいい"、"朝日が眩しい〜"、"バーンて感じ"・・・を要求してくる感覚派。

ラフに書いた平面図を見せても、"実物を見ないと分かんない"と・・・

要するに、丸太のデコボコのせいで狭く感じるのが嫌なようです。

そこで、ログで囲まれた空間まるまる一つをキッチンダイニングのみに当てることにしました。

ログハウスは坪で考えないので広いのかどうか一般的な住宅と比較出来ませんが、ログで囲まれた空間は6m×5m、一区画30平米です。坪に換算すると、9.075坪だそうです。(今初めて換算しましたが・・・結構狭い?)

ただしこの区画二つで一階部分としますので、一階の坪数は18.15坪。

もう一区画に玄関、トイレ、風呂、脱衣所、洗面、収納、階段、薪ストーブ・・・などを全て配置するのは不可能です。

従って、階段と薪ストーブはキッチンダイニング側に入れ込みました。

階段とともに吹き抜けも設けて、横方向の広さだけでなく、縦方向の広さも確保しました。

これで、最初の画像のようなキッチンダイニング&吹き抜けとなります。

また、"ただ広いだけのリビングは設けない"という考えのもと、その代わりとして居場所となる所は所々に造るつもりなので、その一つとして薪ストーブ前の座れる所を計画しました。冬は薪ストーブでの料理もやりたいので、薪ストーブは居場所として、料理の熱源として、キッチンダイニング側に置いたほうがいい、ということになりました。

また、階段も居場所の一つとしての意味があります。下から3段目くらいまでは椅子としても使う予定です。

だんだん間取り決めの話になってきたので、次回からは間取り決めについて書いて行きますね。

 

その後、いろいろなログハウスを見学させてもらううちに、すでにログハウスに住んでいる方々からも圧迫感について聞く事がありました。

やはり女性の方が圧迫感を感じる事が多いようです。

中には、こんな例も。

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奥さまが壁の圧迫感が嫌で、スッキリした感じがいいと言って、せっかくの丸太を表面だけ平らにカットしてしまったものです。ハンドカット版のD型ログとでも言いましょうか。(マシンカットではD型ログはたまにあります)

私からすれば、とてももったいない事だと思います。内部と外部で雰囲気が変わるという面で、面白いログハウスではありますが。

また、よく聞くのが家具の収まりが悪い、ということ。壁が平らでない分、家具が室内側へ出ることになり、室内の有効面積が狭くなるという事です。

これは、始めの間取り決めの時点で、この点まで考慮しておく必要があります。

ログハウスの間取りは余裕を持たせるのが原則です。

また、どこにどれくらいの大きさの家具を置くのか、あらかじめ決めておくと後から"狭いね"と後悔する事も無いでしょう。

 

あなたはログハウスを見た時に圧迫感が気になりますか?

 

 

ログハウスのセトリング過程について

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画像は車庫付きのフルログ。

車庫部分が折れ屋根で繋がってます。

雨や雪の日に、濡れずに車に出入りできるのは便利ですね。

車に日光も当たらず霜も降りないので、車にも優しいです。

ただし、折れ屋根はあまり好きではないです。見た目ではなく機能的な問題からです。

雪が多い地域は、この折れたところに雪がたまります。

また、さらに問題なのは屋根の内部。もし水漏れして屋根内部に水が入った場合、内部を水がつたっていっても、屋根角度が浅くなる所で止まります。そして、そこだけがカビたり、腐食したりするかもしれません。これが屋根角度一定ならば、水はけはよくなります。屋根内部の断熱材なども多少ずり落ちてきますので、ここで受け止めることになるのでしょうね。

 

 

では本題へ。

 

今回はセトリング過程についてです。

セトリングの言葉の説明を、一応。

セトリングとは、ログ材の乾燥が進むとともに直径も痩せてくるので、ログ壁の高さが下がることを言います。実際は上のログ材の重さで潰される事も影響してきます。

ログハウスに興味がない人には驚きですよね?

家の壁の高さが時間が経つにつれて低くなってくるのですから。

ログハウスに使う丸太は、伐採して、樹皮を剥がして、乾燥して含水率20%以下になったら加工します。

でもその後も乾燥は続くので、建てた後も丸太は痩せていきます。

建築後、5年くらいはどんどんセトリングし、壁の高さは低くなる一方です。

5年以上経ってくると、乾燥はゆっくり進むので、季節によっては水分を吸って直径が膨らむ事もあります。

夏は湿度が高いので膨らみ、冬は乾燥しているので痩せる。大きくなったり小さくなったりを繰り返しながら、徐々に痩せていきます。三歩進んで二歩下がる感じですね。

平均すると、伐採した直後の生木のセトリング比率は1/16です。生木が乾燥し終わると、丸太の直径としては15/16になっている、ということです。

分かりやすく例えると、生木の状態でログハウスを加工し、壁の高さが240cmあったとします。するとセトリング後には225cmになっている、ということです。

一階の壁が15cm低くなる!

これは、とても大きな変化です。

経験豊富な大工さんでも、ログハウスの知識がなければセトリングのことなど知りません。

普通に固定して窓を付けてしまえば、上からログ材が下がってきて開けられなくなります。最悪の場合、窓が押しつぶされてガラスが割れます。

扉も上から押さえつけられて、開かなくなります。

厳密に言うと、セトリング比率は他の要素にも影響を受けますので予測が難しくなります。樹種の違い、産地の違い、加工開始時点での含水率、加工にかかる期間の長さ、などです。

従って、ログハウスの経験が豊富なログビルダーの方々は、これらを予測して加工しています。

はじめは隙間が空くのは覚悟の上。長い目で見てセトリングが終わった頃にガッチリ組み合わさるように、セトリング比率を予測して、加工幅を変えているのです。

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ノッチ(ログ材の交差部、上の画像)の加工はセトリングしても隙間が開かないような加工方法を取っているので心配無いとして、差が出るのはグルーブでしょう。

グルーブとは、上から重ねる丸太の下部分を、下の丸太の形状に合わせて彫り込む加工のことです。グルーブがあるので丸太が重なった時に下の丸太は上の丸太に少し食い込んだ状態になります。重なりに縦幅と横幅ができ、隙間が開きにくくなります。

画像はグルーブを含む、丸太の重なり部分のアップ↓

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また、丸太の部位によっても加工幅を変えています。

具体的には、室内側と室外側(ノッチから外に出た部分)でグルーブの加工幅が違います。室外側の方が最低6mmは大きく削ります。

これは、丸太の乾燥が室内の方が早く進むことに関係しています。室内側のログ材が乾燥して痩せ、室外側のログ材が乾燥が遅く太いままでいると、どうなるか?室外側だけログ材どうしが上下接していて、室内側のログ材は浮いてしまいます。浮いたところはそのまま隙間となってしまいます。それを防ぐために室外側を大きく削るのです。

 

ビルダーさんたちは、どこまで丸太のセトリングを予測しているのでしょうか?

もしかしたら、それはビルダーさんによって違うのかもしれません。

ビルダーさんの経験値が大きく関係するのは間違いないでしょう。

 

私が依頼したC社の知り合いのビルダーさんは、"木が育った環境をログ材の配置に活かしている"、と言っていました。

ビルダーさんたちは丸太を見れば、その丸太があった場所や環境がおおむね分かるそうです。北側の斜面で陽が当たらない所と、南側の斜面で陽がよく当たる所では、木の育ち方が違うのは当然です。従って、北側で育ったログ材は家の北側に、南側で育ったログ材は家の南側に来るように配置するようにしている、とのこと。それが木にとって無理が無いのだとか。また木を横にした時も、北を向いていた面を北に向けて、南を向いていた面を南に向けるようにしている、とのこと。

ここまで気を使ってログ材の加工をされているのですね。

 

また、セトリング過程でもう一つ事実があります。

方角によって乾燥具合、セトリング速度が異なるのです。

家の南側や西側は陽が当たる時間が長く、早く乾燥します。従って、家の南面、西面の方が先に壁が低くなります。北面、東面は遅れて低くなってきます。

そうすると、一時的に屋根、二階の床が傾いて水平でなくなります。

セトリングが落ち着いた頃に屋根や二階の床も水平になるかどうかはビルダーさんの腕しだい、ということになるでしょう。

 

以上、セトリングと、その過程についていろいろ書いてみました。

参考になれば幸いです。

一階の壁の高さが変わる事自体、耐えられないという人は、マシンカットも含めてログハウス自体を断念しましょう。

このブログを読んで頂いている方々ならばきっと、自然素材であることを理解し、寛大な心で笑って許せることでしょう。

 

 

無塗装について補足、実例

前回のブログで無塗装とした経緯を書きましたが、もう少し補足をしたいと思います。

 

ログハウスはメンテナンスが大変だ、とよく言われます。

一番はやはり外壁(ログ材や妻壁部分)の塗装ではないでしょうか?

それを無塗装にすることは、メンテナンスがとても楽になります。

 

無塗装に注目したきっかけは、やはり"エコロジカル・ログビルディング"という本です。

適した土地を選び、基礎を高くし、屋根を大きくかければ、ほぼメンテナンスフリーにできる、と。

そしてログハウスの原点とも言える、簡素な丸太小屋が建てられていた頃は、化学合成塗料などなかったはずです。

その頃は、丸太を守るために必要に応じて上記のような対策をしていたのだと思います。

 

それがいつの間にか、ログ材の耐久性よりも人間の好みを重視するようになった。具体的には明るい広いリビングが欲しい。

そうすると、妻壁を南側に向けて日光を取り入れます。↓

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この家の一階はよく陽が入り、明るくて良いでしょう。誰でもマイホームには取り入れたいと思うのは分かります。

しかし、ログ材にも陽が当たっているので、直ぐに日焼けしてガサガサになってきます。

木は樹皮があるので、日光に当たっても平気なのです。樹皮を取り除いてログ材にするので、弱い所がむき出しなのです。

従って、このログハウスは定期的なログ材の塗装が欠かせません。

 

私が無塗装にしたいのには、3つ理由があります。

一つ目は、エコロジカル・ログビルディングに書いてあるとおりにすれば、無塗装で済むからです。ログ壁になるべく陽が当たらないようプランニングする。明るいリビングを捨てる訳ではありません。明かりが取り込めればいいのです。その明かりが直射日光である必要はありません。よって、窓の位置、大きさのプランニングに注意します。また、ウッドデッキを隣接して外に出られるようにすれば、外に行けばいいのです。

二つ目は、無塗装とすることでメンテナンスの時間と費用が節約できます。初期投資は必要ですが、メンテナンスが大変だからと後から変更する方が費用がかかります。

三つ目は、単純にログをそのままにしておきたいだけです。自然素材をふんだんに使って建てるログハウス。最後に化学合成塗料で覆ってしまうのはどうなのでしょうか?人間でも肌にずっと日焼け止めを塗ったままにはしないですよね?木の呼吸も妨げられるので、調湿機能も低下し、香りも少なくなります。また、経年変化していくログ材を見る事も楽しみの一つです。ログ材を塗装しないことで、一番自然な状態で経年変化を見る事ができます。一緒に歳を重ねていける家です。

ちなみにログハウスの塗料としては、なるべく自然な状態でとの希望から、最初は無色透明の水性塗料がよく使われるようです。日焼けした後はいろいろ、油膜の塗料で覆ってしまうこともあります。↓

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高温多湿の日本と、低温少湿のカナダでは気候の違いがあります。

従って、日本では雨、雪、梅雨、台風など水に対する備えが必要です。カナダと同じ仕様ではいけません。エコロジカル・ログビルディングに書いてある事がそのまま当てはまる訳ではないでしょう。

ある意味、実験です。一生に一度のマイホームと思うと、正直いちかばちかという気分になってきます。でも、軽井沢の実例が背中を押してくれました。

その後、さらに心強い情報が得られました。私が建築依頼したC社の知り合いの方が、ドイツでハンドカットのフルログを建てているそうですが、全ての建築が無塗装だそうです。ドイツでは塗料を嫌う方が多く、無塗装が普通になっている、とのこと。

その画像を紹介します。↓

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皆さんも、塗装について一度よく考えてみてはいかがでしょうか?

ちなみにログハウスでなくても外壁塗装は定期的に必要です。よく外壁塗装の広告を見ますが、一回100万円くらいしますよね?

メンテナンスフリーの家、現実的な選択肢かもしれません。

 

 

 

樹種の決定・無塗装について

今回は、ログハウスの個性をどうやって出すか、樹種の決定、無塗装にした経緯を書きたいと思います。

 

今までのブログを読んでいただいた方々なら、ところどころに関係した内容が書いてありますので、ある程度分かる方もいるかもしれませんが。

 

まずは、ハンドカットのフルログをたくさん見てきた中で、その中でもキラリと輝くもの、影響を受けたものを画像でご紹介します。

 

まずは比較のためオーソドックスなものを↓

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アウトリガーで桁を左右それぞれ1m外に出して、大屋根。屋根の角度も斜め45°の切妻屋根で、ドーマー無し。妻壁が南を向いており採光は充分、明るい室内と、掃き出し窓で連結したウッドデッキでリビングと外の繋がりがあります。

ただし、雨と日光に当たり、メンテナンスが欠かせない構造です。

 

では影響を受けたのが、まずはこちら↓

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こちらは基礎が高く、石が貼られており、ログ材はシルバーパインです。シルバーパインとは、北欧の森に生えていたパインの木が立ち枯れした(立ったまま枯れて、乾燥し、色も灰色に変色した)ものです。何年もかかって立ち枯れしたために、充分乾燥しており、これをログ材として使うとセトリングしません。また表面は独特の灰色で、内部はまだ茶色いため、木肌と木口で色が違うのも魅力的です。屋根も角度が浅く、平屋っぽい、重心が低い安定感があります。ログエンドを切り揃えず、デコボコなのもいいですね。

 

お次はこちら↓

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こちらは牧場にある小屋。

北米の西部開拓時代に、建材がなく、その場に生えていた木から作った簡素な小屋が丸太小屋の原点です。

 

続いてこちら↓

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長野県某所にある個人別荘。小さな別荘ですが、ログ材の太さが圧巻です。一般的にログ材の太さは平均で直径30〜35cmくらい、10〜12段くらいです。少なくても8〜10段くらいは組みますが、これは6段!直径の平均は50cm以上あるでしょう。

 

続いてこちら↓f:id:HAKUGIN:20200213203627j:image

カナダの厳寒地・豪雪地にある、スキーロッジとして使われているログハウス。屋根の上に1mくらい雪が積もっています。ログハウスと雪は、似合う組み合わせです。豪雪地に住む方々談、"雪に囲まれた方があったかいんだよ。"

 

続いてこちら↓
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上高地帝国ホテル。ログハウスと同じ丸太組工法でできています。山の中にある為、目立つ色である赤の屋根は山小屋では定番です。発見しやすいことで、命が助かる事もある。必要だから自ずと決まった色です。また、基礎も石組み?石張りかも?いずれにしても自然素材を使った小屋の延長です。

 

これらの画像から、自分が建てるログハウスの個性はいいとこ取りしました。

過去のブログにあるコンセプトではなく、具体的なプランニングのための条件です。

・基礎は高く、石張りとする。

・屋根は大きくかける。雨や雪、日光がなるべく当たらないようにすることで、メンテナンスフリーにする。また、屋根の角度は浅く、重心が低くてどっしりと地面に根差したような安定感ある建物とする。屋根の角度が浅いことで、雪が降ったら屋根の上にとどまりやすく、雪とログハウスの組み合わせが楽しめる。

・ログ材の表面は、日焼けや乾燥と共に色が変わってゆく。長い目で見て、乾燥が終わった時の色を想定しておく。または古いログハウスを見て、実際の色を確かめておく。

・ログエンドは切り揃えない。無造作に木を積んだかつてのログハウスのように長さはバラバラでよい。

・ログ材は太く! 現実に、小さめの別荘なら直径50cm以上、6段組みの物がある。6段組み以下で普通サイズのログハウスを建てる。

・ログハウスの山小屋の延長である、上高地帝国ホテルの要素を取り入れる。屋根は赤で金属製、基礎は石張り。

 

 

かなり、私のログハウス計画の核心に近づいて来ました。

ここで忘れてはいけないのは、肝心のログ材をどうするかです。それがログハウスの要です。屋根や基礎よりも、ログ材に一番こだわりたいところです。

 

ログ材を選ぶには、その樹種の特徴を踏まえておかなければなりません。強度、耐久性、耐朽性、色、木目、木肌、香り、などてす。

そこで、ログ材が経年変化でどう色が変わるかを画像で紹介します。

まずはこちら↓

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ハンドカットのフルログとしては定番のログ材、ウエスタンレッドシーダーです。

これを見て、暗い・・・

と思うのは私だけでしょうか?

色の変化には主に日光が影響します。いわゆる日焼けです。古いものはみんなこの色。木材保護塗料を塗っていても同じです。無色・透明の塗料ではなく色付きの塗料で着色してしまえば、ログ材の色は分かりませんが・・・私はそんな厚化粧みたいなものは好みません。

いろいろなログハウスメーカーさんにもログ材の色の変化・日焼けについて聞いてみましたが、どの方も同じ答えでした。

"どんな樹種を選んでも、日焼けするのは一緒です。皆一様に濃い色になっていきます。"

私が建築依頼したC社の方も同じ考えでした。

長い目で見たら、どのログハウスもあんな暗い家になってしまうのか・・・と落胆していたところ、出会ったのがこちら。↓

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明らかに今まで見てきた古いログハウスとは雰囲気が違います。

内部はこんな感じ↓
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これもC社が約25年前に建てたログハウスですが、話を聞くと樹種はイエローシーダーで無塗装だそうです。

 

 

 

 

築25年以上?

 

 

 

 

無塗装?

 

 

 

 

また頭の中で雷が落ちた瞬間でした。

 

ハンドカットのフルログはみんな木材保護塗料を塗ってしまうんじゃなかったの?

高温多湿の日本は、そうでなければログハウスが腐ってしまうんじゃなかったの?

25年も無塗装で維持してきたログハウスがあるの?

 

王道のレッドシーダーは日本でいうスギに近く、内部は赤いです。これが日焼けすると先の通り真っ黒に近い暗い感じになります。

イエローシーダーは日本でいうヒノキに近く、木肌はなめらか、色もヒノキによく似ていて薄いクリーム色の様。これが日焼けすると上の画像のように暗くなり過ぎず、いい感じです。元々ヒノキで建てたかったのですが、北米産ヒノキとも言えるイエローシーダーでもいいのかな?という気がしてきました。

また、これが建っている場所が軽井沢。夏は涼しく、冬は寒いですが、年中霧がかかる湿度の高い場所です。ログ材には湿度が高いのはよくないのですが、その軽井沢で無塗装で維持してきたログハウス。日本の他の場所でも同じように維持していけるのではないか・・・

 

ちなみにC社が建てたイエローシーダー材のログハウスは他にもあります。

外観はこちら↓

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当時で築一年くらい、塗料を塗ってるので茶色いですが。

内装はこちら↓

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ヒノキに近いだけあって、クリーム色っぽくて木肌はなめらかです。

 

ここで私なりにレッドシーダーとイエローシーダーの特徴をまとめておきます。

〈レッドシーダー〉

・ハンドカットログの王道、日本のスギに近い

・独特の芳香はかなり魅力的。日本の木には無い甘い香り

・年輪は密で数えられないくらい。寒くて成長がゆっくりの証(ログ材として使うような太いものは樹齢300年くらいありそう)。その分強度もある

・木肌は中心付近は赤、ピンク、濃い茶色、外側は茶色。木によって、部位によって色が若干異なり、グラデーションも見られる。日焼けで濃い黒っぽい茶色になる。

・イエローシーダーよりは柔らかく、ビルダーさんは加工しやすいらしい

・湿度にも比較的強く、腐れ、虫に対しても強い

 

〈イエローシーダー〉

・ハンドカットの外材のログ材としては使用量で3番手、レッドシーダー、ダグラスファー、イエローシーダーの順。日本でいうヒノキに近い

・香りもヒノキに近い。ツンとした引き締まった感じの香り。一般的に嗅いだら、木だね〜という感じ。レッドシーダーの香りを知らなければ、木らしくて良いと言える

・年輪はレッドシーダーと同等に密。強度はイエローシーダーの方が上

・木肌もヒノキによく似ている。中心付近はピンク、外側はクリーム色。日焼けで、くすんだような白みがかったような茶色になる

・固く、ビルダーさんは加工しづらいらしい。強度がある反面、乾燥に伴う暴れ(反ったり、ねじれたり、変形すること)も少々あるかも。過去に会ったビルダーさん談、"イエローは暴れ出したら止められないんだよ〜"

・湿度、腐れ、虫にはレッドシーダーより強い。日本でもスギよりヒノキの方が強いのと同じ

 

従って、無塗装でいく場合、イエローシーダーのほうが長い目で見たら良いです。これは樹種の特徴から自ずと決まりました。

また、日焼けによる変色によって暗い感じになってもいいか、明るいすたれた感じがいいか、好みにもよります。

一つ心残りなのは、やはりレッドシーダーの香り。これは知ったら虜になります。死ぬまでに一度は経験しておくことをオススメします。ちなみに外構、エクステリアなどを扱っている会社のレッドシーダーの板材を嗅いでみたら、香りが薄くて丸太とは全然違いました。無印良品のレッドシーダーのハンガーなんかは香りは皆無でしたね。本物の丸太から、直接鼻をくっつけて嗅いでみてください。

本物を知る、ということはお金と時間がかかります。本当に新鮮な刺身が食べたかったら、漁港まで行って、一番高い物をその場で食べることです。でも、知識だけでなく経験からものが言える方が、説得力がありますよね。本物を知る、ということは私の人生のテーマの一つです。

 

過去のブログに書いた、環境負荷を減らすために国産材にする、ということに矛盾するのではないか?という指摘も聞こえてきそうです。

しかし、その答えはイエローシーダーの丸太の前に立てば、自ずと導き出されます。

年輪の過密さです。

本物と出会うと呆然となります。

目の前のログ材は自分よりも300年以上先輩なのです。

年輪の幅は1mm以下、数えようと思っても、途中でどこまで数えたか分からなくなります。

この年輪の過密さから来るログ材自体の強度を考えると、国産材はあり得ません。

また、環境負荷とは過去と現在だけでは測れないと考えます。未来のメンテナンス・建て替えのサイクルなどと、木材の育つサイクルも天秤にかける必要があります。一時的に環境負荷を与えても、その後メンテナンスフリーで余分な負荷を与えず、使った木材量以上に森に木材が育つ時間が確保できるなら、それは長い目で見て環境負荷が少ないと言う事ができます。

従って、ログハウスを建てるような自然を愛する人々は、物の価値は後から決まることを知っているはずです。一時的な出費がかさむことだけに捉われてはいけません。

フランス人は服を10着しか持たない、というのも同じ発想だと思います。(読んだこと無いですが)

一生使える服を一度だけ買うか、一年で捨てる服を毎年ユニクロで買うか、ということです。

 

 

こうして、私のログハウス計画の概略、樹種、無塗装が決まりました。

ログハウス建築を決意してから、土地探しに時間がかかったので、色々と考える事ができました。

あくまでも私のログハウス建築計画であって、みんな同じである必要はありません。優先順位は各個人によって異なるはずです。

しかしどんな計画でも、その理由があるはずです。

その理由が答えられるか?

その根拠となる経験値をお金と時間を使って得ているか?

そういう方にはぜひ一度お話しを聞かせて頂きたいですね。

これからハンドカットログハウスを建てる方も、ぜひこのマニアックな世界へ足を踏み入れて下さい。

建築会社の色に染まらない、オリジナルのログハウスが建てられる事でしょう。

 

 

 

 

ログハウスの屋根と二階について

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画像は、とあるログハウスの二階です。

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外観はこんな感じ。

 

ログハウスの一階は木で囲まれているとして、二階はどうなっているのか?と、疑問に思ったことはありませんか?

 

基本的にログハウスに二階はなく、屋根で覆われた部分を二階として利用しているだけになります。いわゆる小屋裏、ロフトと呼ばれる部分です。

 

ログハウスは斜め45度の三角屋根が一般的です。↓

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それ以上とんがらせることはほぼありませんが、ないことはないです。↓

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左側の飛び出した部分の屋根は結構とんがってますが・・・個人的にあまり好きではないデザインです。

屋根の角度を平たくすることはよくあります。↓

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平屋っぽくなりますが、二階としては高さが少なくなります。画像はおそらく完全な平屋、二階無しでしょう。

 

また屋根のデザインとしては、屋根を変形させてドーマーを付ける(斜め部分を上に立ち上げて内部空間を確保する)という手もよくあります。

ドーマーは主に3種類あります。

内部空間確保に一番有効なのはシェッドドーマーです。↓

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少し見づらいですが、画像左上の屋根から白い壁が立ち上がっているのがそうです。屋根の支えのうち一番下となるログ材付近から大きく立ち上げるので、内部は普通の二階と変わりません。

二つ目はゲーブルドーマーです。↓
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この画像はドーマーがふたつありますが、右がゲーブルドーマー、左がシェッドドーマーです。共に屋根から四角く立ち上がってますが、ゲーブルドーマーは高さとしては屋根の途中辺りから立ち上げるので、内部空間は小さくなります。

三つ目はピークドーマーです。↓
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画像の左端部分です。高さ・内部空間としてはゲーブルドーマーと同じくらいですが、四角ではなく三角に立ち上げて、横の壁はなく屋根材同士を直接繋げます。

 

 

いずれにしても、ログハウスの二階・屋根の内部は四角い空間にはなりません。三角の空間がでてきます。↓

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これもログハウスの一つの"味がある"ところですね?

この二階斜め部分が使いにくい、狭いと感じる方も多いです。

そこで空間確保のためシェッドドーマーを採用するのですが、ここまで屋根を変えちゃうなら始めから三角屋根にしない方がいいのでは?と思います。屋根は建物の雰囲気に大きく影響を与えます。また建築費用もかかるし、三角屋根から立ち上がっている部分に全て水切り対策を施さなければならないので。

私はシンプルなプランと本物志向でいくことにしましたので(詳しくはコンセプトについてのブログ参照)、ドーマーなしの三角屋根とする予定でした。

しかし、二階からの景色が一番綺麗になりそうだったので、見たい景色の方向に一つだけ、小さなピークドーマーを付けることにしました。

アランマッキーの言葉、"その土地を選んだ理由がなんであれ、プランにはその理由が最優先されるべき"を実践するためです。

幸い、土地の入り口からは見えないため、一見した人はシンプルな三角屋根のみと捉えると思います。

また、屋根材のみの方が雨対策に良いと思い、ゲーブルドーマーではなくピークドーマーを選びました。

 

二階内部の画像をもう一つ。↓

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このように二階内部にも丸太を使って、その構造を見せるようにすることも多いです。画像は内部にもトラス(三角形部分)を組んで構造的にも強くしています。奥の方に見える妻壁の柱のように、トラスではなく柱として丸太を使うことが多いですが、そうすると二階だけポストアンドビームの気分が味わえます。

 

二階建ての普通の家は壁が二階まであり、その上に屋根をかけます。二階の天井と屋根の間には屋根裏の空間があるので、ある意味、空気層・断熱層と考えることができます。

従って、それがないログハウスは屋根のすぐ下を二階として利用するので、断熱の面で不利です。

そのままでは外気温の影響を受けやすく、夏は暑く、冬は寒いということです。

薪ストーブなどの暖房で温まった空気は二階に行くので、冬は二階の方が暑いのですが、特によく聞くのが、ログハウスは夏の二階は暑いよ、ということ。

冷房を入れても、冷たい空気は一階に行くので二階は暑いままです。

それをなるべく緩和するため、どこのログハウスメーカーさんも屋根の断熱材は厚めです。

そして、暑い空気を外に出すため、妻壁の一番高いところに換気扇を付けます。

また、暑い地域はできれば屋根材はガルバリウムなどの金属ではなく、瓦にした方が熱を遮ってくれます。ただし雪が多い地域は、屋根の雪下ろしの手間を省くため、金属の屋根にして滑り落ちるようにします。

屋根材としてはシーダーシェイクというものもあります。↓

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瓦2枚分くらいの長方形に板状に割った木材を敷き詰めています。

水切りのため、下の板が上の板の下に入り込むように、重ねて敷いていきます。

この重なる部分があるために、結構な枚数の板が必要になります。費用もそれなりに・・・屋根の大きさにもよりますが、この屋根を選ぶと約300万円アップします。

この屋根は、経年変化で灰色になっていきます。この変化を楽しむ方も多いです。

そしてシーダーシェイクの良さの一つに、夏の太陽熱を遮ってくれることがあります。

見た目だけでなく、実用性もあるのですね。

ちなみに私は山小屋らしさを重視して、また夏より冬を重視して、屋根材としてはガルバリウムを選びました。

 

 

以上、屋根と二階について書いて来ましたが、これはログハウスに限らず一般住宅でも取り入れられる事です。

三角屋根だけ取り入れると"ログハウス風"になります。本物のログハウスを建てたい私としては嫌いですが、ドーマーを上手く取り入れるのは見た目、採光、換気、二階内部のアクセントに良いので、一般住宅にもおすすめです。

 

四角い均一な二階空間より、アクセントのある斜め天井とドーマー。

これからプランニングする方は取り入れてみてはいかがでしょうか?

 

 

 

テレビ無し生活

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画像はダブテイルノッチという加工方法の小さな小屋です。

木の色が他にない感じで、とても魅力的です。

いずれこんなのがDIY出来たらいいな。

 

では本題へ。

今回はログハウスとは一見関係無さそうな、"テレビ無し生活"です。

 

皆さんの家は、テレビがありますか?

→当然でしょ?

と思った方々が多いと思いますが、私の周りの移住者たちは無いことも多いです。割合で言うと半々くらいかな?

 

都会から自然を求めて移住して来た人達。

農業をやりたくて。

または自然の中で子育てを。

などなど、いろいろな理由で移住して来た人達と話していると、いろいろな価値観があって、都会で隣の住人の名前も知らずに暮らすよりも遥かに刺激的です。

時間の使い方、お金の使い方をどうするか?必要な物をどう確保するか?人それぞれですが、元々都会にいた人達。色んな物を駆使して上手くやっています。

 

その中でも、必要な情報をどうやって得るか?

自分にとって必要な情報は何か?

ということです。

 

私もすでにテレビ無し生活で3年経ちました。

2年前には新聞も辞めました。

 

結果、何も困ってません。

むしろ他のことに時間が使えるようになりました。

NHKも解約して、受信料も払わなくてよくなりました。

毎日テレビから流れてくる、事件、事故、芸能ニュース・・・

必要ですか?

ネガティブな内容が多くないですか?

世の中の流れは、年一回出る池上彰さんの本で充分です。

一年で2時間だけ読書に費やせば、一年分の情報が得られます。毎日は必要ありません。

 

ある方に、かなり強い口調でこう言われた事があります。

"テレビは情報源としてはよい。ネットでも情報は得られるが、自分が気になったことしか検索しない。テレビは自分が知らない情報、世の中の流れ、一般的な常識として知っておくべきことを教えてくれる。"

テレビ家に置けよ、という圧力を感じました。

この方は、私がテレビ無し生活なのを知っていて、世の中の流れから取り残されるのではないか、という心配から言ってくれていることは分かっています。

でも、そんなにみんなが均一な情報を共有する事が大切ですか?

自分がいらない情報も多分に含まれているテレビに、毎日時間を割きますか?

それから、自分が知らないこと、検索もしないことも教えてくれるのはいいですが、それも結局はテレビ局の人のフィルターに一度かけられた情報です。その人の判断で必要とされた情報は、私にも必要ですか?

本当に必要な情報、為になる情報、それによって行動が変わるような情報は"人"が持っています。

現場のそれに携わっている人が、一番新鮮な情報を持っています。

また情報の内容は日々変わります。

テレビ局の人のフィルターにかけている間に遅れていくのです。

元野球監督の野村克也さんも著書の中で書いていますが、"私は何も知らない。だから人に会いに行って、話を聞くのが楽しい。"と。

あれだけの名監督の方でも、自分はまだまだ知らないことがある。そしてその情報源を"現場の人"に求めているのです。

 

ログハウスの計画に伴い、いるもの・いらないもののを整理をする機会も多いですが、一番いらないのに場所を取るな、と思うテレビについて自分なりの考えを書きました。

 

皆さんも明日から、テレビ無し生活、いかがでしょうか?