セルフビルドについて
ログ壁の高さを見れば、まだ途中なのがお分かり頂けるかと思います。
なかなか見られない貴重な場面です。
ハンドカットフルログの建築自体も少ないですが、現地で組むのは2日くらいで終わってしまうため、途中経過はタイミングが合わないとなかなか見る事が出来ません。
自分の家のログ材が組み上げられる日が楽しみです。
では本題へ。
今回はセルフビルドについてです。
一般的に家を建てるには、土地があり、建築会社が決まり、お金を工面する必要があります。
しかし建築会社に頼まずに自分で建てる、セルフビルドという道もあります。
自分の家を自分で建てる?
ログハウスについて知るまでは考えたこともないことでした。
ですが、実際ログハウスをセルフビルドした方のお宅に上がらせてもらったことがあります。
いろいろな話を聞いて、建築時の夢と情熱に満ちた日々は素晴らしいと思いました。ご本人は、若くて体力があったからできたんだよ〜と謙遜されてましたが。
まさしくアラン・マッキー著、エコロジカル ログビルディングの世界です。
そしてセルフビルドを選んだ理由が、安く済むから。メーカーに頼むなんて、とんでもない。そんな大金、うちにはありません、と。
特に昔のバブルのころは、お金持ちの方しか相手にしない、横柄な態度のログハウス建築業者もいたようです。
それでも諦めきれない方はセルフビルドの道を模索し、実行したのでしょう。
たまに耳にするのですが、"ログハウスって自分で建てれば安くなるんですよね?"
確かに安くはなります。
でも、かなりの時間を要します。
かなりの体力も要します。
それ以上に、ログハウスに対する情熱と忍耐力を要します。
だから、前述のエコロジカル ログビルディングという本は、セルフビルダーに対しての強烈な応援を至る所に記述している訳ですが。
実際私が話を伺ったセルフビルドされた方は、ある程度貯金が出来た段階で仕事を辞め、全ての時間と労力と情熱をログハウスに向けて、ようやく2年かかって完成させたそうです。
これはこれで素晴らしいことですが、現実的にここまでできる人はなかなか居ないのではないかと思います。
実際、ログハウス建築をセルフビルドすることを決意し、やり始めたものの、途中で辞めてしまった例も聞きました。
また、完全なるセルフビルドは現実的には不可能です。
基礎、電気、水道の施工は資格がいるので、それらを無しにするか、資格を取ってからセルフビルドすることになります。そうすると、その資格を取るためにお金と時間がかかります。
そうでなければ、それらは業者に依頼し、出来るところだけセルフビルドすることになります(それをハーフビルドと呼ぶこともあります)。
昔のログハウスは完全なるセルフビルドで、その場で切って、加工して、組み上げていたのでしょうが、現代の家としてのログハウスを建築する場合、このハーフビルドが一番現実的かなと思います。
出来る所は自分でやる、という気持ち。
自分で建築に関わることで家への愛着も湧きます。
いまある多くのログハウスメーカーはハーフビルドに前向きで、申し出ればやらせてくれるでしょう。
主にログ壁の木材保護塗料を塗る作業(うちはやりませんが)、室内家具や収納のDIY、ウッドデッキのDIYなどがハーフビルドとして関わる作業として行われているようです。
これらは施主さんがどれだけできるかによりますので、個人差が大きいです。
上記の、自分で建てれば安くなるんですよね?と聞いてくる方は、ホームセンターの小屋レベルの話を、ログハウスにも当てはめているのかもしれません。キットになっていて、説明書どおり組み立てるだけ。
でも実際のログハウスは違います。
ログハウスが高いのには理由があります。
ホームセンターで売ってる小屋キットが安いのにも理由があります。
そのあたりは、お金に関係してくるので、お金の工面と銀行ローンについてのブログで書きます。