ハンドカットログハウス建築日記

HAKUGINは静かに暮らしたい

ハンドカットログハウス建築日記

間取り決めについて①

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画像は、とある別荘地に建つログハウス。画像が見づらいですが、よく見るとアーチカットをくぐった後に玄関があるようです。(画像が暗いため、拡大してもアーチカット部分しか見えなくてスイマセン。奥の玄関扉までは見えません。)

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こちらの画像も同じく、アーチカットをくぐった後に玄関があります。(こちらは玄関扉までハッキリ見えますね)

もう一つ変わり種を↓

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こちらもアーチカットと玄関の組み合わせは共通していますが、アーチカットが猫に見えるよう加工されています。

 

アーチカットをくぐった後に玄関。これも私が取り入れた構造の一つです。

猫じゃないですよ(笑)

ちなみにオーソドックスなログハウスの玄関はこんな感じ↓

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ログ壁をくり抜いたところに直接玄関扉を付けるのが普通です。

でもなんか味気なく思えませんか?

 

アーチカットを造ることはログハウスの醍醐味の一つですが、木口を露出させる事のメリットが大きいことは以前のブログで触れました。

従って、私の家の間取りを決める際にはアーチカットを一つでも多く造ることを考えました。はじめの3つの画像はアーチカットの数を増やす上での一つの方法を教えてくれます。

普通アーチカットは家の内部のログ壁に造ります。しかし、家の外回りになるログ壁にアーチカットを造り、玄関扉を少し奥の内壁に造る。そうすることで、アーチカットを一つ増やすことができます。ただし、アーチカットが家の外にあるため、調湿効果と香りはあまり期待出来ず、見た目の満足とポーチを造れることがメリットです。

デメリットもあります。

まず、家の内部の面積が減ります。

ですが、ログハウスとして重要なことはログ材に対する影響です。外部の木口は雨に濡れた時などに水を吸いやすく、腐れの原因にもなるので、無闇に外部ログを切ってはいけません。玄関ポーチのための屋根を大きくかけるなど、対策が必要です。

 

 

では本題へ。

今回は間取り決めについてです。

 

ログハウスにおける間取りを決める時の原則と、決める順番、私がどうしたか、などをなるべく分かりやすく、今後ログハウスを計画する方が参考になるように書いていけたらと思います。

この間取り決めについてのブログは長くなりそうな予感がしますね。従って、何回かに分けたいと思います。

 

家造りにおいて、一般住宅でも間取り決めは一番楽しいところですよね?

ログハウスでも同じです。

何十回も平面図を書いては、考え込む。

自分の希望を優先したら?と数パターン書いてみる。

土地探しで新しい候補地に出会えば、そこに合うプランニングは?とまた数パターン書いてみる。

別の視点からはどうか?などなど、時間が過ぎるのはあっという間です。

また私の場合は、取り入れたいことが多過ぎて、取捨選択・優先順位付けに伴う苦痛がありました。

ログハウス建築を決意してから、土地探しに時間がかかったので、その間にいろいろと考えたり、調べたり、実際に見に行ったりして、これはいい!と思えるプランがいっぱいたまりました。

しかし、それらは引き出しの一つ一つとしてしまっておき、アラン・マッキーの教えのもと、その土地その環境に合った家にすることを目指して、いざ土地が決まった時の選択肢とすることにしていました。

今となっては使わなかった数々の引き出し達。いつかそれら一つずつだけを使った、個性的な、コンセプトの明確な家を作ってみたいものです。

また、実際は間取り決めも後半になってくると、希望と予算のせめぎ合いとなり、苦痛も伴いますが・・・

今はそれは置いといて。

 

 

ログハウスの間取りを考える時に原則となるのが、①周りの環境にどう合わせるか・利用するか、②ログで囲まれた区画を何個作るか、③各区画の大きさ、そして④隣り合った区画をどう繋げるかを決める事です。

①については、周りの環境といっても色々な要素があります。

これらはその土地ごとに異なるものですが、主に自然環境の面では、景観、日光の当たり具合、風配図によって把握した年間平均の風向き、などです。

特に私の場合は景観が最優先なので、その土地内をくまなく歩き回り、土地内でもどこからの景観が一番いいのか、一階の高さではどんな景観になるか、二階の高さからはどうか、電信柱や電線の位置は邪魔にならないか、周りの家は景観の邪魔にならないか、周りの空き地は今後家が建ちそうか、などなども考慮しました。

そういえば、土地購入を決めた時、不動産会社の人がサラッと渡してくれた土地開発計画図(私が購入した土地は、不動産会社主導で田んぼを分譲地にした所でした。農地転用とともに土地開発計画というものも事務処理的にあったようです。)に、電信柱を新しく立てる位置が書き込んでありました。それが凄く邪魔になりそうな位置に・・・聞くと、まだ位置変更可能ということで変更してもらいました。こちらから聞かなければ、そのままになっていたところでした。

また、風向きもかなり重要になります。基本的に東西南北全ての面に窓、または開口部を設けて通気を図りますが、自然の風を最大限使うことで、冷暖房費の節約になります。

夏の暑い季節がつらい地域は、夏の風向きを知り、それを取り込むようにする事で、暑さが軽減されます。また、屋根のかけ方で夏の直射日光を遮るようにする事も出来ます。

冬の寒さがつらい地域は、冬の風向きを知り、それを遮るようにする事で、寒さが軽減されます。また、屋根のかけ方で冬の直射日光を取り込むようにする事も出来ます。

屋根のかけ方は、計算上うまくいくように出来ます。夏は太陽の軌道が高いので、上から陽が差します。冬は太陽の軌道が低いので、横から陽が差します。これを利用して、夏は上からの陽を遮り、冬は横から差す陽を取り込むよう、屋根の出の長さを計算出来ます。

ちなみに私としては、ログが無塗装なので夏も冬も陽を遮りたい、というのがあったので、その事を考慮する事も無く、なるべく屋根を出してもらいました。

また、人工的な環境要素としては、取り付き道路から玄関・駐車場または車庫までのアクセス、周りの家の位置とそれらの家の玄関・窓・勝手口などからの視線が気にならないか、上下水道を新たにひく場合は本管からの距離が長くならないか、なども考慮します。

②についてはログの組み方に関係するので、上から見下ろした時の形から口の字型、日の字型、目の字型、田の字型などに分かれます。ログで囲まれた区画数はそれぞれ順に1個、2個、3個、4個となります。田の字型の一区画を欠いてL字型にすることもあります。その場合は区画数は3個です。もちろんこれ以外のログの組み方もありますが、複雑な組み方はここでは省略します。

ここで各区画に何を当てはめるかも、おおよそで考えておきます。オーソドックスにいくならば主にキッチン・ダイニングで一区画、リビングで一区画、風呂・トイレ・洗面台などの水周りで一区画、個室又は寝室又は和室で一区画の四つに割り振ることが多いようです。区画が四つ無い場合には、どれかを無くすか、どれかを二階へ廻すか、一区画に2つ以上の役割を持たせるか、などをしてプランニングしていきます。

③については、区画の大きさを決めることで区画内の面積が決まります。ログ材の長さも決まります。

ここで注意するのは、ログ材の長さをメートルで決めていくため、坪や畳では考えないという事です。換算はすぐにできますが、坪単価という考え方や、何畳一間という部屋の造りにはならないため、計画は換算もすることなく進んでいきます。

もう一つ注意したいのは、丸太の中心線で長さを決める、という事です。丸太は平均直径が30cm以上はありますから、中心から15cmは室内側に出ています。膨らんでいる所と凹んでいる所とありますが、一番膨らむ所・丸太の直径が最大の所で考えます。家具を置く場合に壁に寄せても一番出ている所に当たってしまい、それ以上寄せることはできないからです。

従って、その分有効面積が減ります。丸太の太さは均一ではありませんから、中には平均よりも太い所もあるし、細い所もあります。

これらの事を考慮した上で面積には余裕を持ってプランニングするのが原則です。

また、構造計算が不要なログ区画内面積は30平米以内です。一区画がそれ以上の大きさになると構造計算が必要になりますので、金額がUPします。ログハウスメーカーさんは何も言ってこなくても、メーカーさんの経費はかかる訳ですから、見積もり又は契約書のどこかに反映させているでしょう。私も一区画を6m×5mとしたのも構造計算を省くためです。

④については区画どうしの繋がりをどうするか?という事です。

ログハウスは基本的に部屋を壁で区切るとか、部屋の間を移動する廊下などは考えないため、壁をくり抜いて開口部とし各区画どうしを直接行き来できるように考えます。この開口部をアーチを描くように加工するアーチカットはログハウスの醍醐味の一つです。

開口部の場所・大きさを決めて、アーチカットにするのか、単純に四角く切るのか、扉を付けるのか、などを決めていきます。②で大まかに決めた、各区画の役割がハッキリしていれば、これは決まりやすいでしょう。キッチン・ダイニングとリビングの間の開口部はなるべく大きく、見栄えのするアーチカットを施すのが通例です。

 

その②に移ります。