ハンドカットログハウス建築日記

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ハンドカットログハウス建築&日記

メーカー選び⑤

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"北の国から"を見て、ログハウスに憧れました。

たまに聞くフレーズです。北の国からを見たことがなかったので以前調べてみたことがありました。自然の中に溶け込むような感じで魅力的ですね。

 

 

では本題へ。

メーカー選びのブログがこんなに長くなるとは自分でも思いませんでしたが、もう少しお付き合い下さい。

 

 

方向性は決まりました。

国産材ヒノキのハンドカットフルログを国内加工で。

 

これには私の環境への配慮という意味もあります。

主にハンドカットならカナダ、マシンカットならフィンランドから加工済みログ材を船便で運んで来る。日本にも木材はあり、ログビルダーさんもいるのに、そこまでする必要があるのかな、と。お金と石油を使って。

また、夢丸よりも先に定期購読し始めたナショナルジオグラフィック(通称ナショジオ)により、目線がワールドワイドになっていたこともあります。誌上で環境問題もよく取り上げられますし。

さらに国内加工だと、加工段階から全て見られるメリットもあります。

よって当時、K社が最有力候補でした。

 

しかし、夢丸でひときわ存在感のあるメーカーが気になり始めました。

それが軽井沢C社です。

ほぼハンドカットフルログのみを建てていて、そのどれもが超個性的でした。

こんなのや↓

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こんなのや↓
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ポストアンドビームでも、こんなの見たことありません↓
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C社に連絡して軽井沢近辺の建築実例を見せてもらい、ますます魅力的に思えました。

また、この直後に山間地への移住も決まり、K社がある三重県松阪市から遠くなってしまいました。

また後日気付いていくのですが、C社の建築実例と比べるとK社はログ材のテーパーがきつい・・・テーパーとは木の根本側と先端側の太さの差のこと。テーパーが少ない方が良いログ材となります。もともとC社が太いログ材を使うことが普通なのですが、やはり比べると太いほうがいいな、と思います。

K社の建築実例の画像を見れば一目瞭然ですね。太い細いが交互に重ねられています。↓

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再度、C社の建築実例を見せてもらいに行き、その時点での希望を伝えると、"うちでも出来ますよ。"  と。C社は外材のみと思っていたのが、国産材ヒノキを国内加工でできる、というのです。

長年の業界経験から、在来工法もたまに建築しており、その時はヒノキをよく使うので、ヒノキ丸太を仕入れられる当てはある、とのこと。(ちなみに国内の林業は、山で丸太を刈って麓に下ろす時に、4mに切って運びやすくするのが一般的。ログハウスに使うような12m材は、林業関係者につてが、もしくは定期的な取引があって、事前に頼んでおかないと残りません。また、運び出すのも大変な苦労です。)

ちなみにC社では、在来工法で関わった施工例やログハウス部分の加工だけ請け負って他社へ卸した場合は、自社の実積としていないようです。それらも含めると、C社の建築実績は今まで何棟なのか、もはや分からないのだそうです。他の会社でログハウスも取り扱っている、というところの一部は、国内のログハウス専門メーカーに委託してログハウス部分のみを外注し、それ以外は自社で施工する、といったやり方が多々あります。C社はログハウス専門で外注される側ですが、バブルのころは特にそのやり方が多かったようです。そのようなやり方では、その会社のログハウスに対する経験値が高まりません。バブル期の別荘ブームに乗って、売れる物を扱いたかっただけで、ブームが去れば即手放しました。バブル崩壊から久しい今は、そのような会社は淘汰され、もしくはログハウス事業から撤退して、ログハウスに情熱をかけて仕事をされている会社のみが残ったので、ある意味恵まれており、ハズレが少ないとも言えます。バブルの頃に建てて、今は建築会社はもう無いんだよね、というオーナーさんにも何人かお話を聞きましたが、皆さん一様に悲しそうでした。そして、そのようなノウハウを持たない会社の建てたログハウスは、ログハウス部分以外がお粗末で、気候に合わせた工夫もなく、アフターフォローやメンテナンスもないことから、経年とともにどんどん廃れていき、"ログハウスは所詮山小屋の延長だ"  "すぐに腐ってしまう"などの悪評が、ログハウス全体を一括りにして広がってしまった感があります。

 

恒例の脱線から戻ると、C社は日本のログビルダーさんの知り合いも多く、国内加工もできることが分かりました。そのログビルダーさんの経歴も確認して、経験十分と思われましたので、C社で決まりです。

このような冷静な判断も頭の片隅にはありましたが、一番の決め手はなによりもワクワク感が大きかったです。夢丸で見ていた超個性的なログハウスを建てているC社。そこでどんなログハウスを建てることができるのか、楽しみしかありません。また、C社の方に言われたのが、"まだ若くして家を建てるのだから、やりたい事を詰め込んだほうがいいですよ。"  と。ログハウスを建てる方がもう少し年齢層が高めなので、それを受けての発言かもしれませんが。平屋でバリアフリーの終の住処を、というよりはまだまだこれから!バリアアリーでしょ!!ログハウスなんだし家にも遊びごころを!!!と言わんばかりで、ワクワク感を煽られました。

 

あーだこーだ言っておいて、結局は一番シンプルな理由で決まりました。

そのメーカーが建てた家にワクワクするか。そのメーカーと家作りをしてワクワク感を感じられそうか。

マイホームを依頼するメーカー選び、人生で一番の買い物と言われますが、意外とこんなものかもしれませんね。